四月は君の嘘 (書き殴り)

四月は君の嘘

久々に感想をまとめておこうと思う作品となりました。



1.作品との出会いとファーストインプレッション

連載誌の月刊マガジンは子供の頃からずっと購読している雑誌です。
そのため、四月は君の嘘も連載当初から注目していました。
作者の新川直司さんはその直前の連載も同じく月刊マガジンで
「冷たい校舎の時は止まる」(原作:辻村深月さん)をやっておられて
印象的なキャラを書くなという印象を持っていました。

明るく破天荒なヒロイン。内向的で一癖も二癖もある主人公。
ヴァイオリニストとピアニスト。
すっきりした青春ストーリと思い読み始めました。


2.ターニングポイント

それまでの印象をひっくり返されたのが第7話「曇天模様」の最終ページの
(コミックス2巻148P)この台詞。

「そっか、私、また倒れたんだ」

この台詞から読者に対して、何か難しい病気を患っていることを意識させ、
公生たちにはそのことをナイショにする行為で更に緊迫感を与えました。
有り体に言えばこの時点でヒロインの「死」を匂わせました。
この時点でこの物語には2つしかエンディングは用意されていないと
確信しました。
その2つとは

①かをりは公生の問題を解決した上で亡くなる。
②かをりは公生の状況を好転させるが自身の病状は悪化、
 しかし今度は公生がかをりを助ける形で病状が改善してお話は続いていく。

心情的には②であって欲しいなと思いつつ、②であるためにはかをりの病状が
改善する“奇蹟”(物語的に言ってしまえばご都合主義にもなりかねない)が必要で
現実的には①なのだろうと、この時点で物語の完結が見えました。
後はどうエピソードが消化されるのか。個人的な焦点はそれになりました。


3.漫画と音楽

正直なところ私はクラシックは詳しくありません。
もちろんCMに使用されたり、学生の頃音楽の授業で聞いたようなもので
あれば分からないこともないですがほとんどは初めてで新鮮です。
漫画でありながら読みながらコレに音が付いたらすごいものになるだろうなと
思っていました。
音を絵で感じるしかない漫画で感情たっぷりの演奏シーンは難しいものだと
思います。
そんな私が一番気に入ってる演奏シーンが井川絵見が最初に弾く場面、
(第13話うねる~第14話赤と黄色、4巻 25P~97P)
WINTER WIND(木枯らし)の1枚絵と鬼気迫る演奏は一番のお気に入りです。
ちなみに言うとこの作品全体でのお気に入りキャラも井川絵見です。
もちろん最終回の演奏シーンは素晴らしいですがこれはお話の流れ的にも
別格と見るべきでしょう。
次点の演奏シーンを上げるとするとくる学祭での相座凪との連弾シーンでしょう。
(第34話深淵をのぞく者~第35話心重ねる、8巻 80P~147P)


4.アニメ化そして連載終了予告

そして満を持してのアニメ化でした。
これは待ちに待ったものでありましたが、それと同時にアニメ化しなければ、
音が付かなければこの作品は完成形ではないと強く思っていました。
その意味でも待望したものでした。
そしてアニメが始まる直前に連載の終了が告げられます。
「2クールアニメが終了する3月に合わせて原作も終了する。」
実際には2月発売の3月号で連載が終了しましたがこの時点で2.で予想した結末が
①でしかありえなくなった瞬間でした。
(②であればお話の収拾がその期間で付くとは思えないため)
ここまでストーリのが固まってしまうとそれぞれのキャラを結末をどうまとめるか
それのみを見守っていくこととなりました。


5.アニメ放送開始

そして、2014年10月アニメ放送が開始しました。
録画しての視聴でしたが毎回楽しみでした。
ほぼ、アニメ2話に対して1回入ってくる演奏シーンはやはり圧巻。
原作通りのストーリを消化しているのに新たな発見をさせてくれるアニメ化でした。
原作で事あるごとに語られる「カラフルに色付く」。
しかし実際には漫画では白黒印刷なわけで、それが本当にカラフルに色付いた
ときは素直に感動しました。


6.そして完結

漫画版は2月6日発売の月刊マガジン3月号で完結。
アニメ版に1ヶ月半先んじて終わりました。
感想はやっぱりなぁという気持ちとそこまでかをりが公生のことを好きだったのかと
以外な気持ちと両方ありました。
そこからしばらくして3月末でアニメも完結。
最終回は素晴らしかったですね。
かをりが光に包まれるところは若干まぶし過ぎるきらいはありましたが、
ウユニ塩湖を思わせる空の青と足元の水面(?)と映像の美しさは近年随一。
満足度の高い作品となりました。


7.コミック最終巻
5月15日にとうとう最終巻となる11巻がOAD付き特装版として発売されました。
特典OADは公生たちが子供の頃のお話。
ほっかりほんわり三者三様これを締めくくりとして今作品は終わりとなります。
余計な蛇足は必要ないね。

・・・と思いつつ公生を射止めるのは結局椿じゃなくて絵見か凪あたりなんじゃ
ないかなぁと妄想しつつ本感想の締めと致します。

原作・アニメの製作陣良い作品をありがとうございました。
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by yukrid71 | 2015-05-17 23:00 | アニメ